ウルセラ多汗症治療

従来、多汗症の治療法は「手術」が主流でした。しかしメスを使用する手術は「傷跡が残る」「術後皮膚に違和感を感じる」「長期間のダウンタイムがある」といったいくつかの問題点があります。一方で、メスを使わない治療法の「発汗抑制注射」などを、手術のリスクを避けたいために利用を考えている方は少なくありません。ただ、定期的に施術を受ける必要があり、経済的に負担が重く、完治は望みにくいと言われております。そういった事から、切開を必要としない新しい治療法が世界各国で研究されておりますが、多汗症で悩んでいる方に満足をいただける施術が存在しないのが実情でした。
そこで当院では、これまで「前立腺がん」などで活用していた高密度焦点式(HIFU)のたるみ治療機器「ウルセラシステム」を、多汗症の治療として導入しました。「ウルセラシステム」は、従来の手術のように切開をする必要はありません。また「発汗抑制注射」のように長期通院の必要がない画期的な治療法といえます。
ウルセラ多汗症治療とは
- ウルセラシステムは高度の発汗に対する高密度焦点式超音波による治療で、前立腺がんや顔面たるみ治療に用いられています。
ウルセラ多汗症治療はUlthera社のUltheraTMsystem(FDA認可)を使用し、汗腺の層に焦点を合わせ限局的な熱損傷を与えることによって発汗を抑えます。
こんな方におすすめ!
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- 発汗抑制注射は頻回で、治療費が高いと思っている方
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- 1回の治療で効果を出したい方
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- 手術はしたくない方
- ① 1回の治療で効果が出る!
- アポクリン腺、エクリン腺(皮膚表面から3mm〜4.5mmの位置にある)を破壊することで多汗症治療が可能となっています。また、他の治療器と違い高密度の超音波を一点に集中して照射するため非常に高い効果が得られます。
- ② 切らないから傷が残らない!
- 手術で汗腺を取り除く方法はワキを切開するため、傷痕が残ってしまいます。ウルセラ多汗症治療は高密度焦点式超音波により汗腺に熱損傷を与えることで発汗を抑える新しい治療なので傷跡の心配がございません。
- ③ 治療時間・ダウンタイムが短い!
- メスを使わない高密度焦点式超音波治療のため、治療時間が短く、ダウンタイムも短いため、施術当日から日常生活を送ることが出来ます。
治療できないケース
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- 電子機器を埋め込んでいるかた(ペースメーカーなど)
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- 他の疾患を併発している方はご相談ください
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- 局所麻酔で問題の起きた方
治療の流れ
1, 治療箇所のマーキング
- マーキングシートを用いて発汗の位置を確認しながら、ワキ全体にマーキングしていきます。
2, 局所麻酔
- ワキ全体に局所麻酔をします。(お顔の注射で用いるような極細の注射針を使用します)
3, ウルセラ多汗症治療
- 皮膚断層を超音波エコーで確認しながらワキ全体に照射していきます。
(麻酔が効いているので痛みはありません。)
照射後、ワキ全体にほんのり赤みが出ますので、肌を冷却し鎮静します。
<お帰りの状態>
軟膏を塗布し保護目的でガーゼをあてます。
〜 日常の過ごし方 〜
① お薬を服用して頂きます(抗炎症剤)
② シャワーは当日より可能です
③ 浴後に軟膏を塗って頂きます
④ 1週間くらいを目安に検診にお越しください
⑤ 日常生活に制限はありません